01
持ち出しから、公開へ
事件の概要
- 被害
- 「お名前.com デスクトップクラウド」の利用者(FX自動売買などに使うクラウドサーバー)
- 起きたこと
- 10月24日に顧客情報の持ち出しと金銭の要求を確認。27日に、攻撃者とみられる者による情報の公開を確認
- 会社の方針
- 要求には永久に応じない。警察などと連携。公開された情報へのアクセスや拡散を控えるよう呼びかけ
- 補償
- 全利用者に一律5,000円、不正な取引の損失は補償、情報が公開された利用者には区分ごとに1万〜2.5万円(上限300万円)
- 国の動き
- 総務省が10月27日付の文書で、通信事業者の4団体にブロッキングを要請(報道)
- 2026/10/21
全サーバーを停止
利用者の取引口座で、身に覚えのない取引が相次ぎました(File 04)。
- 2026/10/24
顧客情報の持ち出しと、金銭の要求
情報の公開をちらつかせた要求に、応じない方針を示しました。
- 2026/10/27
攻撃者とみられる者が、情報を公開
利用者に関係するとみられる情報の公開を確認。GMOは対応方針(第12報)を公表しました。
- 10/27付
総務省が、通信事業者の団体に要請
情報が公開されたサイトへの接続を遮断(ブロッキング)するよう、4つの業界団体に求めました。
- 2026/10/28
懸賞金の受付を開始
犯人の特定につながる情報を、総額100万米ドルを上限に募っています。攻撃者側のサイトは停止したと報じられています。
100万米ドル
300万円
払うか、払わないか
盗んだ情報を「公開するぞ」と脅して金銭を求める手口は、ランサムウェアの事件でもよく使われます。GMOは、要求には永久に応じないと表明しました。理由として挙げたのは次の2つです。
払っても
- 盗まれた情報が消される保証はない
- 不正に使われない保証もない
払わないのは
- 犯罪を助長しないという社会的な責任
- 代わりに、利用者への補償と犯人の特定に力を注ぐ
02
公開された情報を、見にいかない・広げない
GMOは、公開された情報と称するものにアクセスしたり、転載やリンクの共有で広げたりしないよう呼びかけ、悪質な拡散には法的措置の準備を進めているとしています。
総務省は、情報を悪用した二次被害が広がる現実的なおそれがあるとして、公開サイトへの接続の遮断を通信事業者に要請しました。国によるこうした要請は極めて異例と報じられ、通信の秘密との兼ね合いを疑問視する声も出ています。攻撃者側のサイトは、その後停止したと伝えられています。
03
人質にされる前に、できること
持ち出された情報は取り戻せません。脅しの材料を減らしておくことと、そのときに迷わない準備が、中小企業にもできる備えです。
脅しに備える4つ
- 1持っていなくてよい情報を消す終わった取引の顧客情報や、退職者の情報。持っていなければ、脅しの材料になりません。
- 2大事な情報は分けて、暗号化して置く1か所が破られても、すべてが一度に持ち出されないようにします。
- 3要求が来たときの方針を、先に決める払わない方針、相談する警察や弁護士の連絡先、決める人を、事件の前に決めておきます。
- 4顧客への連絡と、問い合わせの窓口を用意するお詫びの文面の型と、電話やフォームの窓口を、すぐ出せるようにしておきます。
盗まれる前に、外から入れる場所を減らす
ドメインを入力するだけで、外から見えている弱点を無料で診断します。
出典
- GMOインターネット「当社が提供するサービスにおける不正アクセスへの対応方針に関するお知らせ」(2026年10月28日)
- GMOインターネットのお知らせ(第12報、2026年10月27日 19時10分)
- 読売新聞「GMOへの不正アクセス受け、総務省が通信事業者に攻撃者サイトへの「ブロッキング」要請」(2026年10月29日)
- 朝日新聞「GMO不正アクセスの脅迫サイト 総務省が通信会社に強制遮断を要請」(2026年10月29日)
- TBS NEWS DIG「総務省が通信会社にGMO不正アクセス攻撃者サイトの「ブロッキング」を異例要請」(2026年10月29日)
※ 本記事は公表された情報と公的統計に基づく一般向けの解説です。攻撃の再現手順は扱いません。各社の最新の発表もあわせてご確認ください。
