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サイバー事件簿 | メール配信サービス

メルマガの配信元から、延べ5,000万件超

2026年10月、企業のメルマガやお知らせメールを送るためのサービスが、立て続けに不正アクセスを受けました。ユミルリンクの「Cuenote FC」では延べ約5,163万件、アララの「アララ メッセージ」ではメールアドレス約301万件が持ち出されています。10月27日からは、利用していた新聞社やカード会社などの公表が相次ぎました。自社のシステムではなく、「メールを送るために預けた名簿」から漏れた事件です。

約5分で読めます 出典は記事末に記載

01

2つの配信サービスが、続けて破られた

事件の概要

被害
メール配信サービス「Cuenote FC」(ユミルリンク)と「アララ メッセージ」(アララ)
発覚・公表
Cuenote FC:10月16日に確認、19日に第一報、26日に第二報。アララ:10月28日に確認・公表、29日に詳細を公表
規模
Cuenote FC:49システム・延べ51,628,280件(調査中のシステムあり)。アララ:メールアドレス約301万件
原因
Cuenote FC:ライブラリの脆弱性を突かれ、サポート担当者の認証情報を取られた。アララ:Webサーバーの脆弱性を第三者に悪用された
対応
サーバーの切り離し、脆弱性の修正、ログイン画面とAPIへの接続元の制限(Cuenote FC)、配信の停止(アララ)
  1. 2026/10/16

    ユミルリンクが不正アクセスを確認

    ライブラリの脆弱性を突かれ、サポート担当者の認証情報を取られていました。同じ日の夜に脆弱性を修正しています。

  2. 2026/10/19

    第一報は「5システム・約900万件」

    警視庁と個人情報保護委員会に報告し、公表しました。

  3. 2026/10/26

    第二報で49システム・延べ約5,163万件に

    件数を調べている途中のシステムが、まだ16あるとしています。

  4. 10/27〜30

    利用していた企業の公表が続く

    ソースネクスト、毎日新聞社、H2Oグループ、朝日新聞社、ライフカードなどが、自社の顧客の情報が含まれていたと公表しました。

  5. 2026/10/28

    別の配信サービス「アララ メッセージ」にも不正アクセス

    アララが不正アクセスを確認し、サーバーをネットワークから切り離して配信を止めました。

  6. 2026/10/29

    アララは約301万件の持ち出しを公表

    原因は「Webサーバーの脆弱性を第三者に悪用された」としています。再開の時期は未定です。

5162.8万件

「Cuenote FC」で持ち出しが確認された、メールアドレスなどの延べ件数(49システム、10月26日時点)。

301万件

「アララ メッセージ」で外部に持ち出されたメールアドレス。メールアドレス以外の流出は確認されていないとしています。

配信サービスに預けているもの

メルマガを送るには、送り先の名簿を配信サービスに預けます。ユミルリンクは、持ち出しの対象を次の4つに分けて説明しています。メールアドレスだけ、ではありません。

アドレス帳メールアドレスに加えて、氏名・都道府県・生年月日など、各社が登録した項目。
配信の記録いつ、どのアドレスに、どのメールを送ったか。
Webのアクセス記録メールの中のリンクから、誰がどのページを開いたか。
利用企業の担当者の情報配信サービスを使っている会社の、担当者の氏名・メールアドレス・住所・電話番号。

出典:ユミルリンク(第二報)

アドレス帳にどんな項目が入っていたかは、利用していた会社ごとに違います。誕生日を入れていた会社もあれば、メールアドレスだけの会社もあります。何を預けていたかが、そのまま被害の大きさになりました。

02

漏れたあとに来るのは、なりすましメール

  1. 名簿が持ち出されるどの会社の顧客かが分かる
  2. その会社を名のるメールお詫びや確認を装う
  3. 偽サイトへ誘導ログイン情報やカード番号を入力させる

実際にユミルリンクは、同社などをかたる「ご利用確認のお願い」といった件名のなりすましメールを確認したと公表しています。漏れた名簿には「この人はこの会社の顧客」という情報が付いているため、もっともらしいメールが作れてしまいます。

03

メルマガを送っている会社へ

メルマガやお知らせメールは、中小企業でも配信サービスを使うのがふつうです。配信サービスが破られることを止める手立ては、利用者の側にはほとんどありません。できるのは、預けるものを減らすことと、漏れたあとの被害を小さくすることです。

名簿を預けている会社の4つ

  • 1配信に使わない項目を預けない誕生日や住所などを、メールを送るためだけのアドレス帳に入れていないか見直します。
  • 2退会した人・止めた人のアドレスを消す何年も前の名簿が残っていると、そのぶん被害が広がります。
  • 3管理画面のパスワードを変え、2段階認証をユミルリンクも、パスワードの変更と、使い回していた他のサービスでの変更を呼びかけています。
  • 4なりすましへの注意を、先に顧客へ伝える自社がメールで何を聞かないか(パスワードやカード番号など)を、日ごろからサイトに書いておきます。

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出典

※ 本記事は公表された情報と公的統計に基づく一般向けの解説です。攻撃の再現手順は扱いません。各社の最新の発表もあわせてご確認ください。

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